雨・・・
車を運転していて気づいた。「オレって歩行者をよく見てる」んだって。
というのも、雨が降ってるとみんな当たり前に傘をさしてるでしょ。
そうするとさ、歩行者は車の運転者に顔を隠すように傘をささない?
車からは、『 傘と胸 』 しか見えないわけよ。
そうすると、
傘っちゅーよりは胸に目が行くワケで。胸というと、これまた当たり前に
女性なワケで。すると関心事は、だた1点、揺れるか? 揺れないか?
通りすぎるとき、「ふむふむ なるほど」、「おっとそう来ますか」などと
移動のためのひまな運転作業の時間を活用(?)することになるんだけど、
中には、“ 揺れる ” というのが、“ 動く ” という表現に変わるのもあって、
それは、こうなるワケ、 動くか? 動かないか?
これには、カーッと頭に火が点きそうになる瞬間がある。
「ちょ ちょっと どうなっとるんだ?」、「ピクリともせんとは何ごとだ?」と。
“ 揺れる ” 場合には、すれ違うわずかな瞬間に、『 有難うな 』 という言葉を
思わず掛けとるときがあるでねぇ。
そこへ行くと、“ 動かん ” 場合だわ。 恨みにも似た感情が湧きあがってきて
「 ちょっとオマエどういう顔しとるんだぁ 」 って傘で隠そうとしとる顔を
オレは運転席から身を乗り出して確認しようとするでねー。
その時だわ、歴史は動かんよ。 動くのは虫ケラほどのオレの理性だわ。
「 オレは何をしとるんだ!? 人としてなんという情けないことをしとるんだ 」 と、
どっかから聞こえてくるワケ。
そんで我に返ったその瞬間だわ。 隣りでボーッと乗っとるだけの仕事仲間が、
「 あれ ○○さん あーいうのがタイプぅ?」 って言ってくるでイカンがや。
運転そっちのけで、そいつの首を絞めたのは言うまでもにゃーてぇ!
ゼェ ハァ ゼェ ハァ あ~ 息切れる